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芳賀徹『藝術の国日本 画文交響』、角川学芸出版、2010年。
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比較文化学の泰斗であり開拓者でもあった芳賀徹の集大成とも言える一冊です。江戸後期から現在に至るまで、様々な主題に関心を持って研究を続けた芳賀氏の関心の広さを示す、論集となっています。国境を跨ぐだけではなく、美術と文学の間を架橋するその眼差しは、余燼の追随を許さぬところがあります。記念碑的な一冊と言っていいと思います。
戦後美術のアンフォルメルがパリで台頭した時には現地にいて、作家や批評家たちとも交友があった（当時の批評家タピエの文章の翻訳はほとんど芳賀氏がやっていたと記憶します）彼のアンフォルメルについての文章も収録されていて貴重です。
コンディションは最良。ほぼ新品のままです。表紙の上端に若干のヨレが見られるのが唯一の経年変化の痕跡。それ以外は、傷も汚れも書き込みも匂いもありません。もはや入手が難しくなりつつある一冊です。2010年の初版です。
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